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ぜひもう一度あの空間で [いろんな思い出]

こんにちは、gonanaです。

本日のお題:食べてみたいご当地グルメ

あちこち鉄道旅に出かけていたので、さぞやいろいろなご当地グルメを食べてきたのではないかと思われそうですが、駅弁などで多少は食べる機会があっても、実は名前は知っていても食べたことのない者や、存在自体知らなかったご当地グルメはたくさんあります。
そんな中で、お題の「食べてみたい」というより「また食べたい」ご当地グルメの一つが、九州長崎のご当地グルメの一つ「トルコライス」です。

九州長崎のご当地グルメといえば、ちゃんぽん、皿うどん、卓袱(しっぽく)料理などいろいろありますが、その中でも私が最も好きなのが「トルコライス」です。
トルコライスは、一般的にはピラフやドライカレーの上にナポリタンスパゲッティーを盛りつけ、さらにその上にとんかつを乗せ、さらにその上からドミグラスソースをかけ、これをワンプレーとで提供する料理とされていますが、もちろん細かい部分は提供するお店それぞれで変わります。
名前に「トルコ」とついてはいますが、そのトルコにはこの種の料理はありません。それではなぜ「トルコライス」と呼ぶのかということになりますが、由来についての見解が諸説あり、これという決定的な命名理由はまだ見つかっていないようです。
長崎で1950年代頃に生まれた料理とされていますが、発祥とされるお店もはっきりとは分かっていないそうで、いろいろと謎の多い料理といえそうです。
私が初めてトルコライスを食べたのは、今から25年ほど前に九州を旅し、長崎に立ち寄った時でした。
この時トルコライスをいただいたのは、長崎の名所の一つである眼鏡橋の近くにあった「きっちんせいじ」というお店でした。
このお店は、その存在を知って以来長崎に行ったらぜひ訪れてみたいと思っていたお店でしたし、私がかつてやっていた他のブログの長崎出身の読者の方からもおすすめいただいたお店でした。それは、お店の内外が鉄道ムードにあふれていたからです。
お店の正面には路面電車の前頭部が道路に面して鎮座しています。これも路面電車のそれを思わせるドアを開けて店内に入ると、そこは鉄道ファンにとって見どころだらけといってもいい空間でした。
店内には路面電車の運転台機器や駅名表、鉄道写真などが飾られ、路面電車の走る街をイメージした鉄道模型のジオラマも展示されていました。さらに天井からは電車の吊革が下がり、これも路面電車で実際に使用されていた座席に座って料理をいただくという、まさに鉄道づくし、路面電車づくしといった感じのお店でした。
そんな店内でいただくトルコライスは、お店のご主人と奥さんの愛情もこもった非常においしいもので、私はすっかりトルコライスが好きになりました。
この「きっちんせいじ」は、1966年に同じ長崎市内の別の場所で開店後、1979年に眼鏡橋近くに移転しました。
1982年7月に長崎市内を襲った大水害でお店は大きな被害を受けますが、再建にあたって「どうせなら他と違う店に」ということで、同じ長崎大水害で浸水被害を受けて廃車されることになった長崎電軌800形(旧 東京都電3000形)の部品を買い取って先ほど書いたように改装し、2年後に再オープンしたそうです。
やがて、トルコライスが長崎のご当地グルメとして知られるようになるとともに、「きっちんせいじ」自体も観光名所の一つになっていき、ガイドブックにも掲載される有名店になったということです。
一度訪れてとても気に入り、その後も長崎に行くたびにトルコライスをいただいた「きっちんせいじ」ですが、残念ながら2017年末に惜しまれながら閉店してしまいました。
お店を切り盛りしていたご主人と奥さんが高齢になったことが理由だそうです。幸い、その後親族の方がお店を引き継ぐ方向だという報道を見る機会がありましたが、現時点でお店の再オープンが実現しているかどうかはわかりません。
もし再オープンがかなったとして、お店正面の電車前頭部や店内の鉄道コレクションがどうなるのか気になりますが、もう一度「きっちんせいじ」のトルコライスの味を再び楽しめるのであれば、ぜひ数年ぶりに食べに行きたいと思っています。


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