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いつの間にか、何となく [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんにちは、gonanaです。

本日のお題:鉄道が好きになったきっかけ

私が鉄道ファンになったきっかけ…
正直、ずばりこれ!と断定できるものは特にありません。
ただ何となく、いつの間にやら「鉄」の沼にハマっていった、というのが実情だと思います。

父親は飛行機大好き人間で、母親も特に鉄道や列車に思い入れがあるわけでもので、「親の影響」というのではありません。
また鉄道好きになった理由でよくある、家の近くに線路や踏切、駅があったというのも、まだ生まれて日の浅い私が両親とともに住んでいた大田区の祖父母の家は一番近い京急本線の雑色駅へも徒歩10分ぐらいの距離があり、電車の走る姿や音、踏切の音などが家のすぐ近くで見えたり聞こえたりする環境でもありませんでした。(むしろ羽田空港が近いので、飛行機の音が時折聞こえてくることはありましたが)
そんな私が鉄道好きになったきっかけとして有力ではないかと思うのが、たまに祖父が連れて行ってくれる家から近い観光地や公園。
祖父母の家の近くにあまり同じくらいの年齢の子供がいなかったらしく、退屈にならないように時々京急や京浜東北線に乗って横浜や油壷マリンパークなど近場で幼い子供でも楽しめそうな場所へ連れて行ってくれました。そういった時の行きかえりに乗る電車のことがともすれば、かけた場所自体よりも印象に残ったようでかなりテンションが上がっていたらしいです。
また、雑色駅そばの商店街へ買い物に出る母親や祖母に連れられて雑色駅の方まで出かけた際、頻繁に鳴る踏切の音とそこを通過していく電車の姿にいたく惹かれたようで、ずっと踏切のそばから離れなかったのを覚えています。
さらにおもちゃや絵本も電車や鉄道にちなんだものを買ってもらう機会が多かったことも鉄道好きになった原因かもしれません。
いずれにしても、こうしてゆるりとした感じでハマっていった鉄道が、50歳になった今も好きであるというのも、今から思うと不思議な気もします。

ところで、子供と鉄道といえば、最近知ったちょっと「へぇ~」と思うような話がありますのでご紹介します。
私は、視覚障害を持つ鉄道ファンが集まるメーリングリストに登録しているのですが(といっても、しばらく投稿することもなく読むだけの幽霊会員になってしまっていますが)、数日前にそのメーリングリストに投稿された中にこんな話題がありました。
投稿者の方によると、その方が購読しているある視覚障害者向け施設発行のボランティア向け冊子に掲載されている記事の中に、小学校や盲学校・視覚支援学校に通う子供向け点字雑誌の読者の視覚障害のある子供たちと、雑誌の編集を行うスタッフとのズームによるトークイベントが行われたということです。
そして、その中で出席者の皆さんが一番大盛り上がりした話題というのが、鉄道の話題だったのだそうです。
参加した男子生徒の中には、大人のスタッフでも知らないような鉄道の知識をたくさん持っている子も複数いたようで、イベントを進行されていたスタッフの方も驚きっぱなしで、なぜ視覚障害のある子供たちがこんなに鉄道が好きなのかよくわからないとも話されていたそうです。
もちろんこのエピソードだけで「視覚障害のある子供には鉄道好きが多い」などと断定することはできませんし、そのような仮説を科学的に検証した研究論文などもおそらく存在しないのではないかと思われます。
その上で、投稿者の方がこのイベントに参加した子供たちの中に鉄道好きが多かった理由を考えてみたところ
①盲学校や視覚支援学校などへの通学のため、頻繁に鉄道を利用することが子供時代から多い。
②鉄道は、車での移動に比べて、脳を刺激するいろいろな音がそれなりの大きさで入
ってくるので、脳を良い意味で心地よく刺激しているのかもしれない。
③車での移動では、鉄道に比べると、聞こえる音のバラエティーはかなり少ない。
④鉄道での移動は、車に比べて今どのあたりをどれくらいのスピードで走っているか、ある程度想像でき、それが結構楽しいのかもしれない。どのあたりを走っているかについては、車内アナウンスで理解することができる。また慣れてくれば、モーターの音やレールと車輪が擦れ合う音などで、坂を上り下りしているとかカー
ブを通過していることなどもわかるようになる。
⑤子供も高学年になってくると、もしかすると自分は車を運転したり自転車やバイクに一人で乗ることはできないということ、そして一人で遠くへ行くには鉄道が一番の交通機関であることに気付き、それが鉄道への愛着につながるのかもしれない。
というような理由があるのではとの考えを述べられていました。
当然ながら視覚に障害のある子供がみんな鉄道に興味があるなどということはなく、車や飛行機など他の交通手段の方が好きという子供もそれなりの数いることでしょう。
でも私は、それを踏まえても上記の鉄道好きになる理由には「なるほど」と思わせる部分が多い気がします。
私自身は生まれつき視力は低かったものの40歳台初めまでは日常生活に支障のないレベルの見え方だったので上記①~⑤のようなきっかけで鉄道好きになったわけではありませんでしたが、メーリングリストには同じようなきっかけで鉄道好きになった経験を持つ人からの投稿もいくつかあり、「視覚障害のある子供には鉄道好きも多い」というのも、あながちこじつけと言い切れないかもしれませんね。
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