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最初で最後になる? 「スカイレール」乗車の思い出 [鉄道ニュース]

こんにちは、gonanaです。
このところ、JR各車を中心に、ローカル線、あるいは鉄道全体の今後のあり方をめぐる議論や動きが活発になっていますが、実は鉄道の仲間のこんな乗り物にも路線の存廃問題が持ち上がっているようで…
詳細は下記のリンク記事をどうぞ。

世界唯一の乗り物「スカイレール」廃止検討 広島のニュータウンの“鉄道” 薄れる優位性 | 乗りものニュース
https://trafficnews.jp/post/122709

広島市で運行「スカイレール」に廃止報道、残すなら住民管理方式か | マイナビニュース
https://news.mynavi.jp/article/20221113-skyrail/

「スカイレール」、おそらく全国的な知名度はかなり低いと思われる交通機関で、私自身その存在を忘れかけていましたが、まだ開業して24年にもかかわらずこのような形でニュースになろうとは…
過疎地のローカル線とはまた拝啓が異なりますが、大都市近郊のニュータウンの輸送を担う交通機関にも存廃問題が持ち上がるところに、人口減少などの今の社会のさまざまな問題が映し出されているような気がします。

ところで、私はこの「スカイレール」に、一度だけですが乗車経験があります。今回は、そのようなわけでもしかすると最初で最後になるかもしれない「スカイレール」乗車の思い出を振り返りたいと思います。

あれは2010年1月に広島方面へ鉄道旅に出かけた時のことです。
この鉄道旅の主な目的は、当時まだまだ広島都市圏で大活躍を見せていた103系や115系などの国鉄型電車の撮影・乗車と、やはり当時全機が健在で山陽本線上り貨物列車の広島貨物ターミナルー西条間の後部補器として活躍していたEF67形電気機関車の撮影でしたが、それらの合間に広島電鉄など他の路線の乗車や撮影もしました。
その一環で、当時まだ未乗車だった「スカイレール」にこの機会に乗っておこうと乗り鉄(?)に出かけることにしました。
鉄道旅の2日目、朝のうちに山陽本線西條駅でEF67などを撮影し、その後は呉線で103系に乗ったりしながら午前中を過ごし、昼過ぎに広島駅から115系の山陽線上り普通電車で「スカイレール」乗り換え駅の瀬野駅へ向かいました。
瀬野駅のJR改札を出て短い連絡通路を少し歩くと、スカイレールの始発駅「みどり口」駅があります。JR瀬野駅との距離はほんのわずかなのに駅名が異なるのには、スカイレールが完全にニュータウンの一部になっているという意味が込められているのでしょうか。
駅に到着したところで、さっそく終点のみどり中央駅までの乗車券を購入しました。2010年当時、スカイレールには運賃支払いに利用できるプリペイドカードやICカードのシステムがなかったので、券売機で紙の乗車券を購入。ちなみに2010年当時の運賃(全区間均一)は大人150円(2022年現在は170円)でした。
その紙の乗車券は、乗車口の自動改札機に投入するとそのまま回収され、降車駅では改札を通ることなく駅の外へ出られるようになっていました。
ホームへ上がると、間もなく次に出発するゴンドラがやってきました。
ホームにはガラス張りのフルスクリーンタイプのホームドアが設置されていて、安全度は高い反面、ホームからゴンドラを撮影したり眺めたりするのはかなり苦労します。
ゴンドラの塗装はブルー地に白のラインの入ったものや、ブルー地に黄色と緑のラインが入ったものがありました。
ゴンドラの内外には私が見た範囲ではナンバー標記らしきものは見当たらず、ゴンドラの形式や台数は不明です。
ゴンドラ内部には、前後の窓に背を向けた形でそれぞれ4人ずつが座れるシートがあり、外からの見た目だけでなく内部もロープウェイそっくりです。
また、スカイレールは1999年度の鉄道友の会「ローレル賞」を受賞していて、一部のゴンドラには受賞記念プレートが内部に掲出されているものもあります。(私がみどり口から乗ったゴンドラにも掲出されていました)
やがて、12~3人が乗ったところでゴンドラはみどり口駅を出発。
その後は、やはりロープウェイに乗っているような気分でゴンドラ内からの展望に釘付け。前後左右全方向の窓が大きいのと、当日の晴天のおかげもあり、下界の緑豊かな住宅地や造成中の宅地などを眺めながら高度を上げていきます。
少なくとも「よそ者」目線では、こうした風景を季節の移ろいも感じながら眺めつつ日々利用できるのはうらやましい気分にもなりました。

みどり口駅から約5分で終点のみどり中央駅に到着。
スカイレールは元が住宅地へのアクセス手段なだけに、終点まで来ても私のような「よそ者」が楽しめるような施設やお店があるわけでもないので、到着後すぐに逆方向のゴンドラに乗ってみどり口駅へとんぼ返りしました。
帰りのゴンドラは、恐らく私と同じようにスカイレールに乗りに来たと思われる男性との二人旅(?)になりました。
先ほどと同じように全方向のパノラマを楽しみながら乗っているうちに、急勾配を下る地点では同乗の男性と「下手な遊園地のアトラクションより面白いですよね」などと会話を交わす場面もありました。

そんなこんなで、あっという間に元のみどり口駅に到着し、スカイレールの乗車は終わりました。
個人的にはゴンドラからの眺望も素晴らしく、ニュータウンへのアクセスだけに使うのはもったいないような気もする魅力的な交通手段ですが、やはり様々な「想定外」がスカイレールを存亡の危機に向かわせてしまったのでしょうか。
もちろん今の段階では「廃止か?」という報道が出たというだけで何かしら具体的な動きがあるわけではないのでしょうが、今後のスカイレールの動向が気になります。
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あおたけ

広島のスカイレール、
モノレールのような、ロープウェイのような、
はたまたスキー場のゴンドラのような
ちょっと変わった形態の新交通システムですよね。
私も乗車経験は乗りつぶしを目的とした一度だけですが、
山陽線の列車で瀬野を通るたびに
車窓からその存在を気にしていました。
今はまだ存廃が検討されている段階ですし、
もちろん個人的には残してほしいですが、
維持費や運用コストなどを考えると、
存続は厳しい気がしますよね・・・(・ω・`)
by あおたけ (2022-11-18 06:21) 

gonana

あおたけさん、おはようございます。
ニュータウンの住民のための交通機関であるスカイレール。
今までにない新しい交通システムの実証実験の場としてはぴったりなのかもしれないけれど、予想よりニュータウンの人口が増えないとなるとかなり苦しいですよね。
せめて終点のみどり中央駅のあたりに遊園地か公園のようなものでもあれば行楽客もそれなりに利用するかもしれないけれど、あくまでもニュータウンの住民のための交通機関であるということを考えるとそういうわけにもいかないですしね。
結局電気バスの方がニュータウン内でのルートも柔軟に設定できて便利、ということになるんでしょうね。
by gonana (2022-11-18 06:42) 

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