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今だったらもっと違った対応が… [いろんな思い出]

こんにちは、gonanaです。

本日のお題:長電話の思い出

今の、特に若い人って、長電話ってしてるんですかね?
最近は「夕べは○時間長電話しちゃって…」なんて話、あまり聞かない気がします。
私が学生の頃には、特に女子はそういう会話をよく教室でしていた記憶があります。
私の場合は、長電話をするほど友人関係が濃厚だったわけでもなく、仮に電話するにしてもお互いに連絡事項を伝えるくらいでせいぜい数分で切ってしまうので、親から長電話をたしなめられたこともありません。

そんなわけで、私にとって1時間越えの長電話の経験はわずか2回しかありません。
一度目は高校生の頃のことで、小学校時代の友人から久しぶりに電話があり、小学生時代の思い出やお互いの現状などいろいろな話で盛り上がり、気が付くと1時間半以上もしゃべってました。

もう一回は、確か社会人になって少し経った25年ほど前のことだったと思います。
私が大学時代から20年近く、千葉市の「おもちゃ図書館」で障がいを持つ子供やその兄弟姉妹の遊び相手をするボランティアをしていたという話は、以前にも何度かしたことがありますが、その間の一時期、ちょっとしたご縁で東京都荒川区にある同じようなおもちゃ図書館でもたまにボランティアをしていたことがありました。
千葉市のそれと同様、荒川区のおもちゃ図書館でも利用してくれる子供たちやその親御さん、さらには同じボランティアの先輩や仲間との出会いがありました。特に数人のボランティア仲間とは連絡先の交換もし、私が荒川区の方のボランティアになかなか行けなくなった後もしばらく電話や年賀状のやり取りをしていました。
そういったボランティア仲間の一人に、D君という私と同じくらいの年齢の男性がいました。
彼には少々発達障がいがあったようですが、私達ボランティア仲間や子供たちとのコミュニケーションには特に問題はなく、おもちゃ図書館でも人気のあるお兄ちゃん的存在だったようです。
そんなD君とも連絡先を好感し、ボランティアの時以外も時々電話で話すようになりました。
最初のうちは「今何やってるの?」などわりとたわいもない話をして数分で電話を切ることが多かったんですが、そのうちに電話の内容が少々重たくなってきました。
その内容というのが、D君の悩みというか愚痴を延々と聞かされるというものでした。
具体的な内容はもう忘れてしまいましたが、要はD君が当時通っていた福祉作業所での人間関係に関することでした。しかも、同じような話を繰り返しループで聴くことになってしまいました。
もちろんD君にとっては作業所の人たちとは全く関係のない私には話してもいいかな、と信頼したうえで話してくれたのだとは思います。
また、今だったら、悩みを抱えている人にとっては愚痴を聞いてもらうことも気持ちを落ち着けたり気分を少しでも開放させることにつながるということは知っているし、たとえ自分には対応の難しい問題でももっと適切なアドバイスがもらえる相手を調べてアドバイスするということもできたかもしれませんが、当時はそういったことに気持ちがいかず、さらに誰かの相談に乗るという経験自体もほとんどなかったこともあり、正直あまりいいアドバイスはできなかったのを覚えています。
しかも、D君からのこうした電話は覚えているだけでも3回ほどあり、うち1回はなかなか電話を切るタイミングをつかめないまま最終的に2時間半ほど彼の愚痴に付き合うことになりました。
当時はまだ携帯を持っておらず、家の固定電話で立ったまま電話していたので、電話がやっと終わった時にはどっと疲れたのを覚えています。
その日は日曜日で、13時半ぐらいに電話がかかってきてから16時近くまで話すことになり、つい「せっかくゆっくりできる日曜の午後なのに…」ともやもやした気持ちになってしまいました。
その電話の後次に荒川区の方のボランティアに行った時、ボランティアのリーダー的存在の方に例の電話のことを話すと(その日、たまたまD君は不在)、他のボランティア仲間の人の中にも何度もD君からの愚痴の電話を受けているという人がいるらしく、最終的にはそのリーダーの人とD君が時間をかけて話し合ったそうで、その後はこうしたことはありませんでした。

今から思うと、D君からの愚痴の電話に対する私の対応のしかたが適切だったとは思えませんし、もっといいアドバイスが出来たりしかるべき相談機関につないだりといった対応ができていたら…という悔いもあります。
ただ一つ幸いだったのは、このことでD君との関係が壊れてしまうといったことがなかったことで、その後も普通にボランティア先で顔を合わせたり会話したりする関係はしばらく続きました。さすがにあれから電話はあまりしませんでしたが…

私とほぼ年齢が同じだったD君、今では彼も50歳過ぎのおっさんになっているはずです。
どちらともなく年賀状のやり取りをしなくなって以来、D君が今どこで何をしているのやら全くわかりませんが、もし再会できる機会があったならどこかでゆっくり酒でも飲みながら語り合いたいものです。
もしまた彼の愚痴を聞くことになったとしても、今度はあの時よりはましな対応ができる…かな?
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