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この一言に救われた [いろんな思い出]

こんばんは、gonanaです。

本日のお題:好きだった先生

私もこの年齢になるまで、学校その他で多くの先生のお世話になってきました。優しかった先生、厳しかった先生から、授業よりもその合間の雑談のほうが面白かった先生(笑)まで、とにかくいろいろな先生にお世話になってきました。
そんな中でも一番好きだった先生はと問われれば、断然、小学5・6年生の時の担任だったI先生です。
あれから30年以上経った今でも、幼稚園から大学まで、あるいはその他の場面でも、教わった何人もの先生方の中でも私にとって特別な存在です。

I先生は当時20代後半で、特別厳しかったり怖かったりはしない、どちらかといえば優しい先生でしたが、クラス運営や私たち生徒に対する情熱は相当なものがあったと思います。
授業や学級会で中途半端に残り時間か余ったりした時などにはいろいろとためになる面白い話をしてくれたし、週に最低でも1回、多いときは4回くらい出たこともある学級通信も単なる生徒や保護者への連絡ツールではなく、授業やその他の学校生活の中で先生が感じたことやクラス内での最近の話題など、毎号読むのが楽しみになる内容の濃いものを発行してくれていました。
とにかく、私が教わった先生の中でも一番アクティブでハートの熱い先生だったと思います。

そんなI先生とのエピソードの中で一番印象に残っているのが、5年生の3学期の初日に先生がかけてくれた一言です。
私は5年生の2学期に女子のHさんとともに学級委員を務めていました。
もっとも、積極的に立候補してなったわけではなく、あまりにも学級委員のなり手がない中でI先生からかけられた甘い(?)言葉に乗せられてなってしまったというのが真実ではありますが・・・
それはともかく、いくつかある学級委員の仕事の中に毎週土曜日の学級会の司会進行や議題決めもありました。
議題は先生から前もって提示されるものももちろんありましたが、その週の木曜か金曜にHさんと2人で話し合って議題を決めることが多かったです。
しかし、いざ2人で話し合ってもこれがなかなかいい議題が浮かばないわけで・・・
当日も休み時間のたびにどうするか話し合うものの結論が出ず、ついに学級会のある4時間目になってしまい、I先生に助け舟を出してもらうことも何回かありました。
そんなこんなで、クラスのリーダーたる学級委員としては何とも情けない仕事ぶりを何度も露呈してしまいました。

それでもI先生はそんな私とHさんを怒ることも解任することもなく、どうにかこうにか任期終了の3学期の始業式の日を迎えました。
その日、学級委員としての最後の仕事である当日の学級日誌を書き上げ、Hさんと一緒に職員室のI先生に提出しに行きました。
先生は学級日誌を受け取った後、私たちに「学級委員をやってみてどうだった?」と聞いてきました。
私もHさんも、1学期に学級委員をしていたT君(男子)やKさん(女子)のようなきちんとした学級委員の仕事ができなかったことの反省を口にしました。
それを聞いたI先生は、「いやあ、T君もKさんもそんなに仕事ぶりは変わってないよ。学級会の議題が決まらなくてあわててたのも一緒だしね。○○君(私)とHさんは最後まで自分たちで何とかしようとしてたのがよかったと思うし、先生から見たら2人ともそこそこちゃんと仕事できてたと思うよ。4か月間ご苦労さん!」と言ってくださいました。
いくら温厚なI先生とはいえ、議題が決まらないと言っては何度も泣きついてこられたりすれば、そりゃあイライラすることもあるでしょう。でもそれを全く表に出さないばかりかこんな言葉もかけてもらえて、不甲斐なかった学級委員としての4カ月間に対する後悔の念も、この一言で救われた気がしました。
この出来事があってから、私はますますI先生が好きになりました。

小学校の卒業と同時にI先生とのいろいろな思い出のつまった2年間の日々も終わりました。卒業式の日は、涙こそ流さなかったものの本当に寂しい気分になったのを思い出します。
卒業してからは、I先生と会うこともなくなりましたが、数年間は年賀状のやり取りを続けていました。ある時、先生が私の家からほど近いところに引っ越して来られたという話を聞き、ならばいつか再会を、と思いつつ時が流れ・・・

そんなある日、衝撃的な事実を知ってしまいました。
何と、I先生が49歳の若さで病気で亡くなられたというのです。
残念ながら亡くなられてからしばらく日が経っていたため、葬儀や告別式にも参列できず、先生に最後のお別れをすることも叶いませんでした。
そして、いつの日か先生と酒を酌み交わしながら思い出話に花を咲かせつつ、時の経つのも忘れて語りあうことも、叶わぬ夢となってしまいました。
でも、私のI先生への思いは今も変わることはありませんし、これからもずっと先生との思い出を大切にしていきたいと思っています。

小学校卒業からもう35年、I先生は50歳も近くなった私にどんな通信簿を書いてくれるのか?
ちょっと見てみたいような、ちょっと怖いような・・・

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