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【自立訓練の日々 その10】調理訓練と生活訓練 [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんばんは、gonanaです。
「自立訓練の日々」第10回です。前回(第9回)は
https://gonana57.blog.so-net.ne.jp/2019-06-28
です。

今回は、これも自立生活には欠かせない調理の訓練と生活訓練についてです。
調理訓練は、男性も女性もほぼ全員が受けていました。センターで自立訓練を行う訓練棟の一角に一般家庭のダイニングキッチンとほぼ同じような設備やレイアウトの調理訓練室が2室あり、ここで訓練を受けました。
訓練はまず調理室内の冷蔵庫やIHクッキングヒーター、電子レンジや流し台などの配置を頭に入れることから始まりました。
そして、本格的な調理に入る前に目が見えない状態で包丁を扱う練習に入りました。この訓練で使う包丁は、一般的なステンレス製の刃のものではなく、それよりは多少は安全性の高いセラミック製のものでしたが、目が見えない中で刃物を扱うのはやはり非常に緊張感を覚えました。
練習では鶏肉やジャガイモ、ニンジン、玉葱、りんごなどを切ったり皮を剥いたりする練習を何回か行ないました。何しろ今切っているものの状態を目で確認することができないうえ、包丁でケガをしてはという恐怖感が先に立ち、なかなかスムーズかつきれいに切っていくのは難しかったです。
どうにかこうにか下手ながらも包丁が扱えるようになったあたりで、調理の訓練に入りました。
まずはご飯を炊飯器で炊くことから始まり、その後味噌汁やカレーライスなども作りました。もちろんその過程で米や味噌などの計量のしかたなどいろいろな作業を見えない状態で行うための練習もしました。また、それ以外に講師の先生から視覚障害者が調理をするための便利なグッズや調理法などもいろいろ教えていただきました。
私はなぜか調理訓練が訓練スケジュールに組まれることがあまり多くなく、結局ごくごく簡単な料理だけでも自力で作れるようにしたいという目標は達成できませんでしたが、女性の訓練生や男性でも人によってはケーキやクッキー、パンなどを作った人もいて、私もご相伴にあずかることもありました。
また、調理訓練はほぼ訓練生と講師の先生のマンツーマンで行われるので、訓練の合間や調理した料理を試食したりする時には講師の先生といろいろな雑談で盛り上がる場面もあり、そういった点では楽しい訓練でした。

もう一つの生活訓練は、視覚障害者としての生活に必要な知識や技能、情報を得るための時間です。この時間の訓練内容は訓練生それぞれが今後の自立生活に備えて習得しておきたいこと(自立訓練開始にあたって訓練メニューを作る段階でセンターの職員の方などと相談して決めます)によって内容は異なります。例えば様々な視覚障害者向けの便利な商品の紹介やその使い方の習得をしたり、部屋の掃除や物の整理のコツなど生活全般についての訓練、管理栄養士の方からの栄養指導などが主な内容でした。
また、女性の訓練生の中にはこの時間を利用してメイクのしかたなどの訓練を受けた人もいたようです。
生活訓練の時間は、歩行や点字、音声パソコンの訓練ほどは時間数は多くなく、もう少し訓練時間数があればもっと学びたいこともありましたが、今の生活の中で生活訓練の時間に得た知識が生きる場面も結構あり、やはりこうした訓練を受けることができたのはよかったと感じています。

自立訓練期間中の様々な訓練についてはひとまずこの辺で一段落ということにします。
次回(第11回)は、自立訓練期間中の食事について書きたいと思います。

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