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【自立訓練の日々 最終回】自立訓練の修了 [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんばんは、gonanaです。
「自立訓練の日々」第13回です。前回(第12回)は
https://gonana57.blog.so-net.ne.jp/2019-07-06
です。

2014年10月下旬から始まった国立障碍者リハビリテーションセンターでの自立訓練の結果、まだまだ経験不足で未熟な部分は多々あるとはいえ、白杖を使った単独歩行や音声読み上げソフトを組み込んだパソコンの使用など、視覚障害者になった当初から比べればできることも増えてきました。
そうなると、自立訓練の日々にも終わりが見え始め、同時に自立訓練が修了した後の進路も決めなくてはなりません。
自立訓練の期間の長さは、訓練生それぞれの障害の程度や訓練の内容、進捗度合などによって違い、私の場合は約9か月で修了ということになりました。
自立訓練修了後の進路としてやはり多いのは、同じ障害者リハビリテーションセンター内に開設されているはり・灸・マッサージの技術を習得しそれらの国家資格の取得を目指す訓練課程に進むことでしたが、それら以外の業種への就職(再就職も含む)に向けて更なる職業訓練を受ける人、それらを経ずに就職先が決まったり家庭に戻ったりと、進路はまさに人それぞれです。
私は、いろいろと健闘した末、このシリーズの第9回(https://gonana57.blog.so-net.ne.jp/2019-06-28)でも書いたように音声読み上げソフトを使用したパソコン操作をもっと習得して今後の再就職に備えたいという思いから、障害者リハビリテーションセンターと同じ敷地にある国立職業リハビリテーションセンターという、障害者の就労に向けた職業訓練を行う施設に入所することにしました。
その施設の入所日が2015年7月16日に決まったので、自立訓練もその前日で修了ということになりました。

修了に先立って、その1か月ほど前に約8か月間生活した寮を引き払うことになりました。これは職業リハビリテーションセンターに進んだ後は自宅からセンターに通所して訓練を受けることになるためで、単独歩行や電車の乗り方なども含めて毎日の通所に慣れることが目的でした。
約8か月間という短い期間とはいえ、住み慣れた部屋を後にするというのはやはりちょっと寂しい気分にもなりましたが、再び生活の本拠地が自宅に戻るということにほっと一安心したのもまた事実でした。

そして自立訓練期間の最後の1か月はあっという間に過ぎ、訓練最終日の2015年7月15日を迎えました。
この日はまず、朝の訓練生全員参加のミーティングで修了の挨拶をしました。こうした場面での挨拶やスピーチが苦手なためもあり、かなりの緊張で何を話したのか記憶に残っていませんが、訓練生仲間やワーカーさん、講師の先生方などから温かいお祝いの言葉をたくさんいただき、とてもうれしい気分になりました。
この日の訓練はパソコン訓練だけでしたが、訓練の最後に私が訓練で使用していたパソコンに講師の先生からメールでメッセージが届き、これもまた非常に感激しました。
その後、ある訓練生仲間から一枚のCDが手渡されるというサプライズがありました。CDの内容は、その日の時点でともに訓練を受けていた訓練生仲間ほぼ全員と、ワーカーさんや講師の先生からのメッセージを収録したもので、卒業時や転校時などの寄せ書きの色紙の音声版といったところです。
訓練も終わり、最後に私にとって9か月の間いわば「担任の先生」のような形でお世話になったワーカーのWさんに最後の挨拶をして、センターを後にしました。
そして、自立訓練が終った感慨もそこそこに、翌日からは国立職業リハビリテーションセンターでの更なるパソコン訓練の日々が始まったのでした。

今にして思えば、現在の私があるのもこの障害者リハビリテーションセンターでの自立訓練があればこそだったと思います。長いとも短いともいえる9か月の訓練は楽しいことばかりとは言えないものの、私にとっては大きな人生のターニングポイントになったのではないかと思います。

「自立訓練の日々」シリーズは今回でひとまずラストとなります。
私としては、視覚に障害を持つ人が単独歩行など自立した生活を送るために行う訓練がどんなものなのか紹介したいという思いで書いてきましたが、どうも私の文章力不足で思ったほどうまく綴れなかったのが悔やまれます。
でも、この下手な文章の中からでも何かを感じていただけたならうれしいです。

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