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特急車内に一人ぼっち体験 [その他鉄道ネタいろいろ]

こんばんは、gonanaです。

本日のお題:あなたの「こんな所に一人ぼっち」体験、教えて

前回の記事で、山陽新幹線の100系「こだま」に乗車中に、一駅間とはいえ乗車した車両の乗客が私一人だけという場面に遭遇した経験を書きましたが、その生地を書いているうちにもう一つの「車内に私一人だけ」経験を思い出しましたので、今回はその話です。

それは2003年頃だったと思います。
この歳の夏休みに何度目かの九州への乗り鉄旅に出かけました。
その日は、朝に宿泊地の鹿児島を出発し、午前中は日豊本線→肥薩線の隼人ー吉松間と吉都線を踏破し、都城から南宮崎まで移動した後、午後は日南線で終着の志布志まで往復、という日程でした。
翌日は当時まだ健在だった第三セクターの高千穂鉄道に乗車した後、日豊本線と豊肥本線を経由して熊本まで移動する予定にしていたのですが、高千穂鉄道に乗車後、接続駅の延岡から大分へ移動する日豊本線のダイヤの都合上、高千穂鉄道では延岡発の一番列車で出発し、高千穂に付いたら折り返し列車でとんぼ返りするという行程にせざるを得ませんでした。
そうなると、延岡駅前か徒歩圏内のビジネスホテルを探して泊まるのが常道ですが、(確か)朝6時20分頃の一番列車に乗るにはそれなりに早起きしなければならないのが少々かったるい感じでした。
そこで思いついたのが、日南線を踏破した後南宮崎駅から小倉行の特急「にちりん」(号数は残念ながら忘れてしまいました)に終点小倉まで乗車し、折り返してこれも当時まだ健在だった夜行特急「ドリームにちりん」で延岡まで戻るという行程とすることでした。この時は当時発売されていた「周遊きっぷ」の「九州ゾーン」を利用していたので、自由席であれば九州内の在来線特急は特急券を購入せずに乗車できるので、宿泊代が浮くという効果もあり、これも魅力でした。

志布志駅からキハ40・47系の日南線普通列車で南宮崎駅に着き、18時少し前頃に485系「にちりん」に乗車して小倉へ向け出発しました。
18時を回って到着した宮崎駅ではそれなりに乗車する人はいたものの、予想していたほどの人数ではありませんでした。この日が平日であれば会社帰りに利用する人などもいるのかもしれませんが、当日は日曜日だったせいもあり、ぱらぱらと車内に散らばって座っているという状況でした。
そんな宮崎から乗車した人たちも主要駅に停車していくうちに次々に降りていき、やがて列車が宮崎・大分県境の「宗太郎越え」区間にかかるあたりになると、私の乗車している車両に残った乗客はついに私一人になりました。
その頃になると車窓も真っ暗な闇が支配し、まるで深夜の山中で道に迷っってしまったような間隔にもとらわれるほどでした。車内販売も乗っていないので、たまにワゴンが通るといったこともなく、ほぼ何もすることがなく手持ち無沙汰なこともあって、ちょっと人恋しい気分にもなってきます。(ちなみに、この「にちりん」乗車中の飲食物は志布志駅近くのスーパーで確保してありました)
峠越え区間を過ぎて大分駅に到着しても、さすがに日曜日の夜21時を過ぎて特急に乗車しようという人はあまりいないようで、私の乗車している車両にも2~3人が乗り込んだだけでした。
そして、23時を回って終着小倉が近づくと、高架から見下ろす繁華街のネオンがなんだかいつもより眩しく見え、同時に道に迷ってさまよっていた山から無事に下山し、里の灯りを見つけた時のような安心感も感じました。

今となっては485系も南宮崎―小倉間運転の「にちりん」も、「ドリームにちりん」も、そして高千穂鉄道も、すべてが過去のものとなりました。
「本線」を名乗る路線の特急列車の乗客がこれほど少ないというところに、「宗太郎越え」区間の需要の少なさが肌で感じられますが、「特急車内にひとりぼっち」体験もこれはこれで貴重な経験だったのかもしれません。

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