SSブログ

見えなくなって分かった重要性 [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんにちは、gonanaです。

本日のお題:お店のひとに話しかけられたい?

もちろんどんな場合でも必ず、とは限らないまでも、お店の方に声をかけられたり会話を交わしたりするのは嫌いではありませんでした。
高校生や大学生の頃は、学校近くの食料品店やコンビニ、学食、学校最寄り駅の売店の店員さんなどとほぼ毎日のように二言三言会話を交わすのが好きでしたし、それ以外でもお店の方に話しかけられてうっとうしいと感じたことはほとんどありません。(まあ、さすがに家電量販店などで頼んでもいないのにイチ推し商品のおすすめなどを始められたりするのは苦手ですが)

それでも、以前はお店の方が声をかけてくださるということに対して、嬉しいとは思ってもさほどの重要性を感じることはなかったような気がします。
しかし、7年前に目が見えなくなってからというもの、お店の方にサポートしていただかなければ買い物もままならなくなりました。
見えない・見えにくい者にとっては、お店の方に案内していただかないと店内を歩くことすら難しいわけですが、お店の方がどこにいるのかが見えないので、お店の方から声をかけていただかないとお店の方にサポートをお願いすることもできません。
また、買いたいものがお店にあるのかどうかを目で見て確認することができないので、店員さんに買いたいものを伝えて棚から出していただくことが必要になってきます。
他にも、視覚に障害を持つ者にとっては買い物中のお店の方とのコミュニケーションが必要な場面はいろいろあり、その中でやはり声でのコミュニケーションは重要です。
幸い、私がよく行く自宅近くのコンビニの店員さんは、いつ行っても優しく対応してくださり、とても感謝しています。他にも、私が買い物に訪れたお店では概ねどこも親切に対応してくださり、今のところ買い物中に嫌な思いをしたことはほぼありません。

目が見えなくなったことで買い物中のお店の方とのコミュニケーションの大切さを痛感した私からすると、最近増えつつあるセルフレジや無人コンビニなどは、視覚だけでなく様々な障害を持つ人々にとって買い物をしずらくする要素にならないのか、かなり不安です。
それだけでなく、コロナ対策を理由に、客に店員さんへの声掛けを遠慮してもらうように呼び掛けている店もあるとも聞きます。
私も、もし見えていた当時なら少々味気ないとは思いつつもそれほど不便には感じなかったかもしれませんが、お店の方との言葉のやり取りなくしては買い物もままならなくなってみると、お店の方とのコミュニケーションが「不要」なものとされていく流れは大いに懸念されるところです。
もちろん、すべて自分一人で買い物を完結できる人がセルフレジや無人店舗を利用することを全く否定するものではないけれど、世の中そういう人間ばかりではないということは忘れたり見落としたりしてほしくないですし、どうしても無人化が避けられないにしてもそのことで不利益を被る人々に対するハード・ソフト両面のサポートも欠かさないでほしいものです。
nice!(6)  コメント(0) 
共通テーマ:ショッピング

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。