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バリアもとらえ方を変えると [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんにちは、gonanaです。

本日のお題:自動販売機でよく買う飲み物

仕事が在宅勤務なのとコロナ禍で外出の機会がめっきり減ってしまったせいで自販機で飲み物を買う機会も激減してしまいましたが、私が自販機でよく買う物といえば缶コーヒーです。
もちろんその時の気分次第でコーヒーだけでなく紅茶や緑茶、コーラ、そして缶の飲み物だけでなくペットボトルの飲み物を買うこともありますが、やっぱり回数的には缶コーヒーが一番多い気がします。
まあ、もともとコーヒー好きというのも一つの理由かとは思いますが。

ところで、私が視覚障害者になって、今まで当たり前のようにできていたのに困難を感じるようになったことはいろいろありますが、その一つが自販機で物を買うということでした。
見えていた頃には、自販機内に並んだ商品サンプルや、ボタンに表示されている商品名を見て欲しい商品を選べばよかったのが、それらを目で確認することができなくなったことで、どこのボタンを押せば買いたい物が手に入るのか皆目見当がつかなくなりました。
最近はボタンの付近にそのボタンを押すと買うことのできる商品名などを表す点字が打たれたシールが貼られている自販機も多くなりましたが、同じ視覚障害者でも私のように点字のあまり読めない人にとっては残念ながらメリットが薄いのもまた事実です。
また同じ自販機をたびたび使う場合は欲しい商品のボタンの位置を暗記してしまう手もありますが、これも商品の入れ替えなどでボタンを押せば買える物が変わってしまえば意味がなくなってしまいます。
さらに、近年増えているというタッチパネルやデジタルサイネージを使った自販機ともなるともう見えない(見えにくい)者にとってはお手上げで、このような自販機を自力で使うことは相当に難しくなります。

このように、見えていればほぼ苦も無く使える自販機も、視覚障害者にとっては利用する際にバリアを感じることが多いのは事実ですが、「どのボタンを押せば目的のものが買えるかわからない」というバリアも、とらえ方を変えると「適当にどこかのボタンを押すと、どんな物が買えるのか」をくじ引き感覚で楽しむことができると考えることもできます。
本当に欲しいものが買えないもどかしさはあっても、ボタンを押して何が出てくるか運試しができると思えば、これはこれで楽しい…かもしれません。
こんな風に考えるのは私ぐらいのものかと思っていたら、現在(2021年10月期)放送されているドラマ「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」にもそのような場面が出てきて、自分以外にもこんなとらえ方をしている人がいることに驚きました。

もっとも、やはり視覚障害者にとって、自販機のどのボタンを押せば買いたい物が買えるのかわからないという状態は不便というしかありません。
ボタンに点字シールを貼ることも必要だとは思いますが、できればボタンに手を触れればそれを押すと買える商品の名前を音声で教えてくれるとか、あるいは自販機の前でスマホアプリを操作し、スマホに表示された商品名をタップするとその商品が買えるような自販機が開発されれば、かなり便利になると思いますが。
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