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肉声だからこその感動 [その他鉄道ネタいろいろ]

こんにちは、gonanaです。
いつものごとく、ネットニュースをあれこれチェックしていたら、下記のリンクのようなちょっといいニュースを見つけました。

41年勤務の車掌さん、ラストランでアナウンス「私ごとですが…」 その後下車したホームでの出来事に「遭遇したら泣いちゃう」「素晴らしい」(まいどなニュース - Yahoo!ニュース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/52ba4ca943008d45bd3e23a632973f77883fd281

どうも気分が沈みがちになるニュースが多い中、こんな話題に触れると素直にホッとするものがあります。
この車掌さん自身も前置きしているように、この日のこの列車が車掌人生最後の乗務列車だということは、あくまでも車掌さんの「私事」であり、そのようなことを車内アナウンスで言わなくてもいいではないか、という意見もあるでしょう。
でも、長年にわたる車掌人生の最後という節目を、多くの乗客とともに迎えられるという感慨は計り知れないものがあるだろうし、私がそのアナウンスをたまたま実際の列車内で聞いたとしてもおそらく胸にグッとくるものがあったでしょう。

私はYoutubeで鉄道関連の動画を見るのも好きで、列車内で撮影されたり録音されたものではその最中に流れる車内アナウンスを聞くのも楽しみの一つになっています。
私がこれまで見てきた動画の中には、今回のような車掌としての最後のアナウンスが収録されているものはなかったと思いますが、廃止される列車の最終運行の日の最後のアナウンスには、実際にその列車に乗っていない者でも聞いていて思わず涙がにじんできてしまうものも多くあります。
そこまで特別なアナウンスでなくても、朝の通勤時間帯に「おはようございます」とか「本日も一日お元気でお過ごしください」、夜の帰宅時に「本日も一日お疲れ様でございます
」などといった車掌さんの言葉を聞いた時にはとても嬉しかった思い出があります。
このような車内アナウンスを聞いて感動を覚えるのも、それらが車掌さんの肉声だからこそではないかと思います。
冒頭のリンク記事でも紹介されているアナウンスも、おそらくは41年間の車掌人生の重みがにじみ出るような声でのものだったからこそ、聞いている乗客にもそれが伝わって感動を呼んだのでしょう。仮に同じ内容を自動放送で流したとしても「あ~、そうですか」と聞き流されてしまうかもしれませんし、「今日も一日お元気で」とか「お疲れ様です」などの言葉も同様かもしれません。

最近では列車内で車掌さんの肉声でのアナウンスを聞く場面も減り、あったとしても具体的な接続列車の案内、社内マナーや感染対策のお願いといったものがほとんどを占めるようになってきたように思います。
そして今後列車のワンマン化やドライバーレス化が進むと、列車内で人間の肉声を聞くこと自体が、ある種特別な経験になってしまう日が来るかもしれません。
でも、「私事」でなくても車掌さんやそれに代わる人の温かみのある肉声の言葉は、列車内の空気を和やかなものへと変える効果が大いにあると思われ、これもなくしてほしくない鉄道文化ではないかと思います。
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