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中央線201系の最後に立ち会う その1 [その他鉄道ネタいろいろ]

こんばんは、gonanaです。
前回まで、2010年3月に引退した大糸線キハ52の最後の乗り鉄&撮影についての記事を書きましたが、今年でちょうど10年になる2010年は思い出してみるといろいろな列車や車両が姿を消した都市であることが分かります。
その中には、1979年の試作車登場以来31年間にわたり中央線快速電車の主役として活躍した201系電車もあります。
私は中央線沿線民ではないものの、1990年4月から一年間の浪人時代には、西荻窪駅前の某予備校へ通うために、ほぼ毎日国分寺ー西荻窪間でおれんじの201系のお世話になっており、それ以外にも何かと中央線でおれんじの201系にお世話になる機会も多くありました。
また、201系引退が近づき、残り稼働編成が2編成、1編成と減っていった頃には、それらの運用が把握できればよく乗車や撮影をしに出掛けたものでした。
そこで今回と次回は、そんな私にとっても思い出のある中央線201系の最後の営業運転列車と、ツアー形式のイベントを兼ねた長野総合車両所への廃車回送の撮影という、中央線201系最後の2日間に立ち会った時の思い出を書きたいと思います。

2010年10月14日、とうとう中央線201系最終営業運転の日がやってきました。
当初、最後の営業運転がいつになるのか不明だったため、とにかく当日の運用が把握でき、仕事などに支障しない時間に乗車や撮影ができれば後悔のないようにしておこうと、前日も会社帰りに国分寺→新宿間で201系に乗車しましたが、やはりこの日が最終日ということが分かるとまた乗りたくなり、当時よくチェックしていた、特徴のある車両などの運用状況や目撃報告を報告しあうサイトに報告が上がっていないか確認してみました。
そうすると、当日の201系豊田車両センターH7編成(この編成が、最後に中央線に残った201系でした)は「15T」運用に入ることが分かり、さらにこの運用の動きを時刻表で確認すると、ちょうど東銀座の会社を定時に退社してからでも間に合う東京駅19:15発の1915T列車が最後の営業運転となることが分かり、もちろん乗りに行くことにしました。

予定通り定時の18時を少し回ったところで会社を出て、有楽町駅から東京駅へ移動、19時ごろに中央線ホームに上がりました。
ホームはおそらくいつも通り帰宅客で賑わっていましたが、もちろん鉄道ファンらしき人の姿も多く見かけました。
19:14頃、いよいよ折り返し1915Tとなる201系H7編成が、もう二度と入線することのない東京駅1番線に入線しました。
私が確認できた限りでは特に最終営業運転であることを示すようなヘッドマークや装飾はなく、事情を知らなければラストラン列車であることに気づかないような普段通りの入線風景でした。
折り返し時間が短いので、東京駅での撮影は入線時のみにし、あとは最後部1号車に座席を確保して発車を待ちます。
そして19:18、定刻より3分遅れて1915Tは東京駅を発車、中央線201系最後の営業運転が始まりました。
車内はこれもおそらくいつも通り帰宅客でほぼ満員。車内アナウンスも東京発車後201系最後の営業運転であることにはまったく触れず、これだけを見ているとおよそ一時代を築いた車両の最終営業運転とは思えない状況にも思えますが、通勤型電車である201系にとっては、いつものような帰宅客を満載した列車で最後を飾れるというのはむしろ幸せなのかもしれないなどと思いながら中央快速線での201系の最後の乗り心地を堪能しました。

そして、普段通りの帰宅ラッシュ風景のママ列車は進み、いよいよ1915Tの、というより中央線201系営業運転自体の終着駅である豊田駅に近づきました。
到着を前にした最後のアナウンスでは、型通りの案内に続き最後に「201系への長らくのご乗車、ありがとうございました」とのメッセージが添えられて案内が締めくくられました。
ここまで特に最後の営業運転を感じさせるアナウンスや車内風景ではなかった分、グッとくる一言でした。
東京発車時点での遅れをそのまま引きずって3分遅れで到着した豊田駅のホームは、201系に別れを告げようとする人でいっぱいでした。特に私の降りた最後部の扉付近はかなりの人だかりができていました。私も含め、それほど広くはないホームに多くの人が集まり、みんなデジカメや携帯、ビデオで201系を撮影するうち、乗客を降ろした201系が豊田車両センターへ引き上げるときがやってきました。タイフォンの響きとともに201系が動き出すと、どこからともなく拍手や「ありがとう!」「ご苦労様!」といった掛け声がいくつか聞こえてきました。
これまで、旧型車や廃止される列車のお別れ運転や最終営業運転に乗客として立ち会った経験はほとんどありませんでしたが、やはり多少なりともお世話になった経験のある車両の最後の営業運転に立ち会う気分とはこういうものだということを、この時に実感することになりました。

次回、その201系の長野への最後の旅立ちを見届けに行った日の思い出です。
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