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489系「ホームライナー」の思い出 [その他鉄道ネタいろいろ]

こんにちは、gonanaです。
今週末の13日に行われるJRダイヤ改正で、東海道線で朝と夜間に運転されていた通勤ライナー列車「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」が姿を消し、新たに「湘南」なる特急に生まれ変わります。
特急化されることが果たして利用客にとって便利なのかどうかなどといったことは置いておくとしても、これによって(わずか5か月とはいえ)国鉄時代に登場した列車がまた一つ歴史に幕を下ろすことになり、国鉄の終焉からの歴史を改めて感じます。
そして、気が付いてみると、これも国鉄末期に登場し、「ホームライナー」など様々な列車名で首都圏はもちろん全国各地で運転されていた朝夕通勤時の着席サービス列車(ライナー列車)も、特急化や列車自体の廃止によって今ではほとんどが姿を消してしまいました。

そんな国鉄・JRのライナー列車に、私はほとんど乗車経験がなく、「湘南ライナー」等も一度も乗車する機会のないまま廃止されてしまうことが確定的な状況です。
これは自宅がJR沿線ではないことで、通勤通学や帰宅の足としてライナー列車を利用する機会そのものがなかったのが大きな理由でした。
しかしそんな中で唯一、数回乗車経験があったのが、上野駅から宇都宮線(東北線)古河駅まで運転されていた「ホームライナー古賀3号」でした。
「ホームライナー古河」は、同じ上野発で高崎線鴻巣まで運転されていた「ホームライナー鴻巣」とともに、1984年に初めて上野ー大宮間に登場したライナー列車「ホームライナー」の流れをくむ列車でした。
この2つのライナー列車は、当初は車両基地に改装される特急車両を通勤客に開放するというライナー列車のコンセプト通り、「あさま」の189系などの特急型電車が使われ、その後は185系が主に使用されていました。

さてその「ホームライナー古河3号」を何度か利用したのは、2010年ごろから2012年3月まででした。
この当時、私は会社帰りに時折道草して「北斗星」「あけぼの」「北陸」「能登」といった夜行列車を上野駅13番線で撮影することにハマっていました。
その時期、これらの列車とともに撮影することが多かったのが、上野18:40発の「ホームライナー鴻巣3号」と同21:03発の「ホームライナー古河3号」でした。
当時「ホームライナー鴻巣」は一日4本、「ホームライナー古河」は2本が運転されていましたが(両列車とも、平日の夜下りのみの運転)、その中でも両列車の「3号」のみにこだわったのは、この列車にはJR西日本金沢総合車両所所属の489系が使用されていたからでした。
この489系は、その活躍の末期には金沢を夜行急行「能登」で出発し翌早朝に上野に到着、日中は尾久車両センターで滞泊。夕方二尾久を出発して上記のホームライナーで鴻巣と古河へそれぞれ往復したのち下りの「能登」で金沢へ戻るという運用が組まれていました。
当時の489系は、塗装が国鉄特急職に戻され、両先頭車もボンネット型の車両になっており、国鉄がた好きの私にとっては夜行列車群れと並んで格好の撮影対象になっていました。
489系使用のホームライナーのうち「鴻巣3号」は会社の代謝自国の関係で撮影できないこともありましたが、「古河3号」は時間帯的に上野駅での撮影がしやすく、しかもこの列車を利用すれば、「古河3号」の10分余り後を走るブルトレ「あけぼの」を上野駅と大宮駅で2回撮影できることから、「古河3号」に関しては上野ー大宮間で数回乗車する機会がありました。
金沢の489系事態は、「能登」でもやはり数回乗車した車両なので新鮮味はあまりありませんでしたが、貴重な国鉄型特急型電車に乗車できる機会でもあり、何だかいつもワクワクしながら乗車したのを思い出します。
上野発のホームライナーでは、上野駅で当該列車の整理券を購入した乗客のみが乗車できるシステムになっていましたが、実際に着席する座席の指定はなかったので、通常の普通車の座席に座ることもあれば、金沢の489系編成の6号車に設けられていた半室ラウンジでソファーに座り缶コーヒーなど飲みながらくつろいだり、わずか25分程ながら楽しい乗車でした。
上野駅で見られるJR西日本所属者という意味でも異色の存在だった、489系のホームライナーでしたが、2012年3月に「能登」が臨時列車に格下げ(その後廃止)され、同時に489系も定期運用を失ったことから車両がほかのホームライナーと同じ185系に変更され、その後「鴻巣」「古河」ともに列車自体が廃止されて消滅してしまいました。

現在の上野駅では、コロナ禍という状況であることを度外視しても、会社帰りに寄り道して撮影を楽しめるような列車もほとんどないという寂しい状況になってしまいました。
鉄道ファン的には程よい間隔で夜行列車や489系が次々にやってきていたあの頃の上野駅が懐かしくなってきます。
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コメント 2

あおたけ

「ホームライナー」などの通勤ライナーは
国鉄特急型が使われていた貴重な列車でしたよね。
そのなかでも489系が使われていた
「ホームライナー古河」や「鴻巣」は、
私も日の長い時期に沿線で撮影したこともあり、
印象深く記憶に残っています(^^)
185系の「湘南ライナー」も明後日で終了…
カモメの絵幕はいいデザインだったので、
見られなくなるのは残念ですね。。。
by あおたけ (2021-03-10 08:11) 

gonana

489系の「ホームライナー」や「能登」は、上野駅で国鉄時代の面影を感じることのできる貴重な列車でしたよね。
上野から大宮まで30分足らずの短時間とはいえ、乗車券+乗車整理券500円だけで国鉄色の特急型電車に乗れるのですから、今にして思えばなかなか贅沢でした。
「湘南ライナー」、あと2日で廃止ですね。
昨年、「湘南ライナー」が特急化されるらしいという話を聞いて以来、いつか乗りに行きたいと思っていたのですが、コロナ禍もあってチャンスがありませんでした。
by gonana (2021-03-10 23:11) 

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