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「富士はやぶさ」お別れ乗車&北九州遠征の思い出 その16 [その他鉄道ネタいろいろ]

こんにちは、gonanaです。
11年前の「富士はやぶさ」お別れ乗車と北九州遠征の思い出、その16です。

門司駅で無事ドッキングを果たした「富士はやぶさ」は、関門トンネルを抜けて本州に上陸します。
下関駅でのEF81からEF66への牽引機関車のバトンタッチ風景の撮影は、昨日いい位置から見ることができたのと、下関発車前後の(乗車していた)3号車と客車最前部の12号車との往復が煩わしいこともあり、今回は参戦しませんでした。
下関を発車したところで、小倉駅の駅弁「上等かしわめし」で本日の夕食としました。
煮たまごが入っていたりして、ボリュームもそれなりにあっておいしかったですが…
やはり僅差で折尾駅のかしわめしの方が、私としては好みですかね。

夕飯の駅弁を食べてしまえば、あとははっきり言って何もすることがありません。
「北斗星」や「トワイライトエクスプレス」のように食堂車のパブタイムを楽しむこともできないし、シャワー室がないのでシャワーを浴びることもできません。
また「はやぶさ」「富士」とも、両者の併結運転開始以前にはそれぞれに連結されていたロビーカーも連結されなくなってしまって暇な時間の行き場がなくなり、自分の個室に籠ってしまうと開放B寝台のような他の乗客との出会いや会話のチャンスもほとんどなく、車窓が闇に包まれていることも手伝って、まだ20時頃だというのに何だか気怠さを感じるようになってきました。
いまさらながら、ロビーカーが連結されていた当時に上り「はやぶさ」に初めて乗車した時に、同じ下関を過ぎたあたりの時間のロビーカーでのんびりくつろいだ時の事が懐かしくなってきます。

途中、2号車のドアの不具合とやらで広島駅に5分ほど遅れて到着したのを確認した後、個室のベッドに寝転がっているうちにいつの間にか爆睡していました。
そしてふと目が覚めると、時計は1:40になっていました。
もし定時に戻っていれば姫路手前の網干駅を通過したあたりなので、これならこの後の「富士はやぶさ」の上下列車のすれ違いシーンにも立ち会えます!
1:49、「富士はやぶさ」は、当時高架化が完成したばかりの姫路駅に到着。広島駅時点での5分の遅れは無事解消していました。
絶妙な時間に目が覚めたおかげで、真新しいホームに停車する消えゆく列車に乗車するという、なかなか貴重な体験ができました。
これでホームに降りて撮影できたらもっと貴重な記録と記憶を残せたんですが…
客扱いなしの運転停車ではどうにもなりません。
もっとも客扱い停車だったとしても2分停車では、機関車や最後部1号車付近での撮影は厳しいものがありそうですが…
姫路駅を定刻に発車した後は、約10分後に迫った「富士はやぶさ」下り列車とのすれ違いの瞬間に備えて待機。
時間が近づくと、すれ違いシーンを1号車のデッキから眺め(撮影し)ようという人が数人通路を歩いていきましたが、今から行ってもよいポジションが取れなさそうなのは分かっていたので、私は自分の個室の扉の前の通路で見届けることにしました。
2:02、加古川駅通過の直前にいよいよ「富士はやぶさ」下り列車とのすれ違いが展開されました。どうやら下り列車も定時運転のようでした。
もちろん私もすれ違いシーンを写真に残そうとしましたが、コンパクトデジカメ程度のカメラでは何とかテールライトやテールマークのものらしい光跡は写し込めたものの、やはり期待外れの写真になってしまいました。
それでも、もう東海道・山陽線では(その後「国内では」になっていきますが)見ることができないであろうブルトレ同士のすれ違いシーンをこの目で見届けることができて大満足でした。

上下「富士はやぶさ」のすれ違いに立ち会えてすっかり眠気も吹っ飛んでしまい、そのまま二度寝せずにメールのチェックをしたりブログへの投稿やコメントへのレスなどをしているうちに、大阪駅運転停車の時刻が近づいてきました。
駅閉鎖時間中の大阪駅を目が覚めた状態のうちに通るというのも貴重な経験なので、ここまで来たらそれも見届けようと待っていると、にわかに「富士はやぶさ」はスピードを落とし始め、個室の車窓には今まで何度も関西遠征の時などに通った大阪駅周辺とは違う風景が見えています。
「ん?もしかして北方貨物線を走っているとか?」
そんな状況が続くうち、3:04頃、駅ではないどこかで「富士はやぶさ」は運転停車。
場所の手掛かりを探ろうにも、何しろ外は夜の闇に覆われ、ここがどこなのかさっぱり分かりません。
そして3分ほどの停車の後、「富士はやぶさ」は発車。
やがて、進行方向右手に停車していたEF81 450番台牽引のコンテナ貨物列車を見て謎が解けました。
やはり、「富士はやぶさ」は大阪駅経由ではなく、通常は貨物列車や回送列車のみが通過する、大阪駅の北方を通る「北方貨物線」という貨物線を通っていて、先ほどの停車はおそらく吹田信号場構内での運転士交代のための運転停車だったのであろうということでした。
この当時、上り「富士はやぶさ」は大阪駅改良工事に伴い、尼崎ー吹田間で北方貨物線を迂回運転していました。
しかし、事前に入手していた情報では、熊本・大分の両駅を毎週日曜日に発車する列車に限り、その夜は工事が休みとなるため通常の大阪駅経由(運転士交代も大阪駅で実施)での運転になるということでした。
私が乗ったのはその日曜日(正確にはもうとっくに月曜日未明になっていましたが)発車の列車なので、今夜は大阪駅経由だと思っていましたが、この夜は3連休の中日ということで、工事の休止と大阪駅経由がともに翌日月曜日(祝日)の夜に変更されていたのが真相でした。
もし事前にそれが分かっていたら、北方貨物線沿い(新大阪駅付近)にあり、通常は一般の在来線旅客列車から見ることのできない(山陽新幹線からは見下ろすことができる)車両基地である宮原総合運転所(現 吹田・網干の両総合車両所の宮原支所)の構内をしっかり観察できたのにと後悔…
それでも、旅客列車で通過することが不可能な北方貨物線をひょんなことから踏破することができ、これまた貴重な経験ができました。

深夜の貴重な体験3連発ですっかり眠気も飛んで行ってしまいましたが、もうさすがにこの後しばらくは特にこれというネタもなさそうなので、東海道線本線に戻って高槻駅を過ぎたあたりで再びベッドに寝転びました。

次回、上り「富士」にのれたらやってみたかった事。
そして、最後の九州ブルトレの旅も終わりが近づいてきます。
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あおたけ

上りの「富士・はやぶさ」、
この頃は大阪駅改良工事の関係で、
北方貨物線を経由する場合がありましたよね。
この通過は貴重な経験だと思います☆
私も夜中の神戸付近でふと目が覚めて、
せめて大阪駅を眺めてからふたたび眠ろうと思ったら、
大阪駅を通らない貨物線経由だったので、
ちょっと驚いた覚えがあります(^^)

by あおたけ (2020-08-31 08:14) 

gonana

あおたけさん、こんばんは。
「富士はやぶさ」の北方貨物線経由のことはもちろん知ってはいましたが、乗車するのが日曜日出発の列車なので、貴重な貨物線走行を体験できないと残念に思っていました。
でも、そろそろ大阪駅かという頃になって普段の旅客列車とは違う走りを「富士はやぶさ」がしだしたので、私もびっくりしました。
今思うと、本当に貴重な経験をいろいろさせてもらったと思っています。
by gonana (2020-08-31 23:49) 

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