SSブログ

白杖SOSシグナル [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんばんは、gonanaです。
皆さんは、「白杖SOSシグナル」というものをご存じでしょうか。
全盲や弱視の視覚障害者が、道案内などのサポートを周囲の人にお願いしたいときに白杖(はくじょう)を頭上50cmほどの位置に掲げるポーズです。
・・・と言っても、これを知っているという方はかなり少ないのではないでしょうか。
何しろ、視覚障害当事者の間でもあまり認知されていないそうですから、当事者でない方の認知度は推して知るべしという状況のようです。
このことについて、数か月前にネットにこんな記事が出ていました。

このポーズがなければ「助けなくても良い」って思わないで。視覚障害のある男性の願 (BuzzFeed Japan)
https://www.buzzfeed.com/jp/kensukeseya/blind-person2

そういえば私も、視覚障害者になる前もさることながら、視覚障害者になった後も2年ほど前までこのポーズの存在自体を知りませんでした。
私が視覚障害者になった後に自立訓練を行った国立障害者リハビリテーションセンターでの歩行訓練などでも、「白杖SOSシグナル」については何も教わりませんでした。センターとしてこのポーズをとることを推奨していなかったのか、歩行訓練の指導をしてくださった講師の先生が知らなかっただけなのかは定かではありませんが、とにかく当時はサポートをお願いしたい場面では自分自身の声でアピールしなければならないのが当たり前だと思っていました。
「白杖SOSシグナル」の存在を知り、これを知っていれば何かサポートを受けたい時に簡単に意思表示ができるのではと思っていましたが、実際の場面で数回ポーズを試してみたものの、反応してくれた人は全くいませんでした。
「白杖SOSシグナル」が当事者間でも広まらない理由の一つに、このポーズをとることに恥ずかしさを感じてしまうという声があると記事でもふれられていますが、私もこのポーズをしても誰にも反応してもらえないので、恥ずかしさというか無力感のようなものを感じました。
やはり、当事者の間でも認知度が低いこのポーズを、当事者でない人に認知してもらい適切なサポートを受けられるようになるにはかなりの時間と努力が必要なのかもしれません。まずはポーズよりも言葉でのコミュニケーションが重要になってくるということなんでしょうかね。


nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。