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これだけは見逃せない! [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんにちは、gonanaです。

本日のお題:この秋、注目しているドラマは?

いつもはほぼテレビドラマを見ない私ですが、この秋、というか昨日から始まったあるドラマだけは個人的に見逃せません。
それは、毎週水曜日の22時から日テレ系で放送される「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」です。
このドラマは、光と色がぼんやり分かる程度の弱視の盲学校生・赤座ユキコ(杉咲花さん)が、誰からも恐れられているヤンキー・黒川森生(杉野遥亮さん)とある日の投稿中にふとしたきっかけで出会い、少しずつお互いのことを理解し、惹かれあっていくという物語です。
もともとはwebで連載されていた「ヤンキー君と白杖ガール」というマンガが原作で、2年ぐらい前から私のような視覚障害者の間でも話題になっていました。
本の内容を点字で読むことができる点字版や、音声で聞くことのできる録音図書でこの作品を読むこともでき、私も1~5巻の録音図書をダウンロードして持っています。(残念ながら他にも読みたい録音図書が大渋滞していて、ダウンロードはしたもののまだほとんど聞けていませんが)

もちろん私も、昨日の第1回は生で見ました。
詳しいあらすじはネタバレになるので書きませんが、ストーリーのところどころに「視覚障害者あるある」がちりばめられていて「そうそう」とうなづいてしまう場面も多く、個人的には期待通りの楽しいドラマになっていると感じました。
さらに、2018年に「R-1」で優勝した盲目の漫談家濱田祐太郎さんが、視覚障害についての豆知識を自らの経験も交え紹介する案内役という役回りで登場しているのも楽しみです。
私は彼が優勝した「R-1」で彼の存在を知って以来、いつかじっくりネタを聴きたいと注目していただけに、このドラマをきっかけに全国区でブレイクしてくれるといいなと思っています。

とにかく、年末までこのドラマには目が離せません!
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もしかして、時代を先取りしていた? [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんにちは、gonanaです。

本日のお題:5年前、何してた?

5年前というと、私が今も務めている会社(某運輸系企業の特例子会社)に入社したのが、ちょうど5年前の今頃でした。(正式な入社日は9月26日でしたが)

昨日の記事でも書いた通り、私は視覚障害者となった後に埼玉県所沢市にある国立障害者リハビリテーションセンターで歩行訓練などを受けましたが、そこでの訓練を修了した後、引き続き同じ敷地内にある国立職業リハビリテーションセンターで音声パソコンの操作の訓練を受けました。
この施設は、様々な障害を持つ人が職業訓練を受け、修了後に企業や作業所などへの就職を目指すための施設で、修了が近づくと日々の訓練と並行して企業などへの就職活動が始まります。
私の場合は、私とほぼ同じ2015年7月に入所した他の訓練生と比べるとやや遅めながら、翌年6月に入って就活をスタートしました。
センターに届いている求人のリストの中から、自分にできそうな仕事を見つけて履歴書を送るという方法で就活を進めることになりました。
私はかつて、新卒の際も、その後転職を決めて再就職を目指していた時も、就活では相当に苦労した経験があるため、この時の就活でもかなりの長期戦を覚悟していました。
しかし、非常にラッキーなことに実質的に最初に履歴書を送った会社からすぐに面接をしたい旨連絡があり、その結果その会社に就職することになりました。で、その会社というのが今も務めている会社というわけです。

今務めている会社は、社員のほぼ全員が何らかの障害を抱えていて、かつコロナ禍のずっと前からほとんどの社員が在宅勤務というのが特徴です。
私は就活の際、在宅勤務かどうかにはあまりこだわらず、自宅から無理なく自力で通えるようであれば電車やバスでの通勤でも構わないと思っていましたが、幸い在宅勤務が基本の会社ということで、通勤時に事故などに巻き込まれるリスクがないので、私にとっても渡りに船という感じで入社を決めました。

以来、私はこの会社で在宅勤務を続けています。
5年前は、まさか在宅勤務(テレワーク)がここまでメジャーな働き方になるとは想像もできませんでしたが…
結果的に、私は、ある意味時代を先取りした働き方をしていた、ということになるんですかね?
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「思い出」とはちょっと違うけれど [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんにちは、gonanaです。

本日のお題:選挙の思い出

正直「選挙の思い出って何ですか?」と言われても、取り立てて話題にすることがないんですよね。
(もちろん、2~3回棄権してしまったことはあるものの、あとはちゃんと投票には行ってますが)
投票所が母校や自分にとって何らかの縁のある場所なら、投票に行くついでに久しぶりに母校に行ってみたりするというようなこともできるけれど、私の場合は40年以上住んでいる地域にもかかわらず、投票所は区割りの関係からなのか母校ではない別の中学校だということもあり(ちなみに、私の母校の中学校も公立で、そちらも投票所になっていました)、正直なところ毎回淡々と一票を投じてくるのみという状況です。
中学・高校時代の生徒会長の選挙にしても、思い出してみてもほとんど記憶に残るような出来事もありませんでした(私自身も出馬したり生徒会長選挙にスタッフとしてかかわったりしませんでしたが)

そんな私でしたが、視覚障害者になったことで、選挙の投票に関してもそれまでとは違った経験をすることになったので、今回はそのあたりについてちょっと書きたいと思います。
私が視覚障害者になって初めての選挙は、2014年12月の衆院選でした。この時、私は歩行訓練や生活訓練などのため埼玉県所沢市の国立障害者リハビリテーションセンターに入所し、同センターの寮で生活しながら訓練を受けていました。
そういう状況で衆院選の投票日が近づきました。
ここで問題になるのが、寮生活をしている私のような訓練生の投票をどうするかということになります。
遠方から来ている訓練生の中には投票に合わせて地元に帰り、地元で投票する人も多いですが、私はセンター内で投票日前に投票するという方法を選びました。

正式な投票日の数日前、センター内の会議室を使って、(たぶん)県の選挙管理委員会の職員の方の出張で投票が行われました。
視覚以外の障害の人がどのように投票をしたのかはわかりませんが、私のような視覚障害者の場合はおおむね下記のような感じでした。
まず、その日投票する人が会議室に集まり、一人ずつ別の部屋に呼ばれて投票を行います。
部屋には(確か)2人の選管の職員がいて、うち一人が選挙区選挙の候補者の党名と名前を順に読み上げていき、すべて読み上げたところで私がだれに投票するかを口頭で伝えます。もう一人の職員の方はおそらくそれを投票用紙に代筆してくださっていたのだと思います。
次に比例代表選挙区の投票に移り、ここでも党名の読み上げが全部終わった後、私が投票する党を伝え、投票は終わりました。
このやり方での投票は、翌年4月の統一地方選挙での投票でも経験し、おそらく現在もセンターでは同様な方法で出張による投票が行われているのではないかと思います。
ちなみに、センターでの寮生活を終えて自宅へ戻った後は、投票所へは家族とともに向かい、受付を済ませた後は投票所のスタッフの方に投票用紙を記入する代まで誘導していただき、ここで候補者名や党名を読み上げていただきます。
そして、私が投票しようと思っている候補者名を(小声で)誘導してくださっているスタッフの方に伝え、その方に代筆していただいた投票用紙を投票箱に入れるという方法で投票をしています。

将来的に、ネットでの国政選挙や地方選の投票ができるようになったら、もしかすると障碍者にとっての選挙のハードルも下がるかもしれず、今後の展開が注目されます。
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見えなくなって分かった重要性 [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんにちは、gonanaです。

本日のお題:お店のひとに話しかけられたい?

もちろんどんな場合でも必ず、とは限らないまでも、お店の方に声をかけられたり会話を交わしたりするのは嫌いではありませんでした。
高校生や大学生の頃は、学校近くの食料品店やコンビニ、学食、学校最寄り駅の売店の店員さんなどとほぼ毎日のように二言三言会話を交わすのが好きでしたし、それ以外でもお店の方に話しかけられてうっとうしいと感じたことはほとんどありません。(まあ、さすがに家電量販店などで頼んでもいないのにイチ推し商品のおすすめなどを始められたりするのは苦手ですが)

それでも、以前はお店の方が声をかけてくださるということに対して、嬉しいとは思ってもさほどの重要性を感じることはなかったような気がします。
しかし、7年前に目が見えなくなってからというもの、お店の方にサポートしていただかなければ買い物もままならなくなりました。
見えない・見えにくい者にとっては、お店の方に案内していただかないと店内を歩くことすら難しいわけですが、お店の方がどこにいるのかが見えないので、お店の方から声をかけていただかないとお店の方にサポートをお願いすることもできません。
また、買いたいものがお店にあるのかどうかを目で見て確認することができないので、店員さんに買いたいものを伝えて棚から出していただくことが必要になってきます。
他にも、視覚に障害を持つ者にとっては買い物中のお店の方とのコミュニケーションが必要な場面はいろいろあり、その中でやはり声でのコミュニケーションは重要です。
幸い、私がよく行く自宅近くのコンビニの店員さんは、いつ行っても優しく対応してくださり、とても感謝しています。他にも、私が買い物に訪れたお店では概ねどこも親切に対応してくださり、今のところ買い物中に嫌な思いをしたことはほぼありません。

目が見えなくなったことで買い物中のお店の方とのコミュニケーションの大切さを痛感した私からすると、最近増えつつあるセルフレジや無人コンビニなどは、視覚だけでなく様々な障害を持つ人々にとって買い物をしずらくする要素にならないのか、かなり不安です。
それだけでなく、コロナ対策を理由に、客に店員さんへの声掛けを遠慮してもらうように呼び掛けている店もあるとも聞きます。
私も、もし見えていた当時なら少々味気ないとは思いつつもそれほど不便には感じなかったかもしれませんが、お店の方との言葉のやり取りなくしては買い物もままならなくなってみると、お店の方とのコミュニケーションが「不要」なものとされていく流れは大いに懸念されるところです。
もちろん、すべて自分一人で買い物を完結できる人がセルフレジや無人店舗を利用することを全く否定するものではないけれど、世の中そういう人間ばかりではないということは忘れたり見落としたりしてほしくないですし、どうしても無人化が避けられないにしてもそのことで不利益を被る人々に対するハード・ソフト両面のサポートも欠かさないでほしいものです。
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障害者手帳もスマホに入れる時代に [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんにちは、gonanaです。
久しぶりの視覚障害者目線での記事になります。
私も含め、障害を持つ人の多くが持っているのが「障害者手帳」。
障害者手帳とは、身体や精神などに障害を持つ人が、その障害を地方公共団体(自治体など)から公的に認定してもらうことで発行されるもので、一口に障害者手帳といっても障害の種類や等級によって、その名称や様式も細かく分かれています。
手帳を発行してもらうと、障害者としての様々な支援やサービスを受けるときに必要書類の一つとして提示を求められる(またはコピーの提出を求められる)ことがあるほか、鉄道やバス、タクシーなどに乗る際やいろいろな施設を利用する際などに、提示することで運賃や料金の割引が受けられる(同伴の健常者も割引が適用される場合もあり)など、障碍者の生活や仕事などにも重要な証明書です。
この障害者手帳、私の持っているものは、手のひらサイズで「手帳」の名のとおり数ページ綴りのものになっていますが、今その障害者手帳に記載されている内容を登録し、紙の障害者手帳と同様に使えるようにした「ミライロID」スマホアプリが開発され、このアプリに対応する事業者もかなり増えているようです。
中でも最近はJRをはじめとする鉄道各社でこのアプリへの対応が進んでいるようです。
詳細は下記のリンクからどうぞ。

鉄道で一挙導入「デジタル障害者手帳で運賃割引」 課題ある紙の手帳 (乗りものニュース)
https://trafficnews.jp/post/105893
西武鉄道とミライロ、障害者手帳アプリの利用を実演。将来は「改札機タッチで運賃適用」を目指す (トラベル Watch)
https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1314629.html

細かなことはリンク記事を読んでいただいた方が分かりやすいかと思いますが、障害の種別などにとらわれず、これさえ見せれば必要な支援やサービスが受けられる全国統一のアプリがあるというのは便利だと思います。
また、私も外出時はほとんどの場合手帳をバッグの中などに入れて持ち歩きますが、そのような場合は紛失のリスクもあり、手帳同様に使えるアプリがスマホに入っていればその心配もなくなるわけで(スマホを忘れたりなくしてしまっては大変ですが)、この点でもメリットは大きいと言えるでしょう。
現在のところは、例えば鉄道に乗る際に障害者割引運賃の乗車券を購入する場合、有人窓口でミライロIDを係員に見せて乗車券類を購入することになり、Suicaなどのように自動改札機にタッチして使うことはまだできないなど、まだまだ発展途上の部分もあるようですが、今後このアプリによって障碍者の生活にどんなメリットが生まれるのか、楽しみなところです。
私自身はこのアプリはインストールしたものの、まだ実際に使うチャンスには恵まれていません。
できれば早くその便利さを体験したいのですが。
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どうせなら、社会に貢献できる仕事を [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんばんは、gonanaです。

本日のお題:何歳まで仕事したい?

具体的に何歳まで働きたいかといったことは考えたことがなかったけれど、「人生100年」ともいわれる中では、やはり体と脳の動く限り仕事は続けていくのかな、とも思います。
思いがけなく在宅勤務を基本とする会社に入り、自分なりにテレワークの経験も多少は積んできているので、PC(場合によってはスマホやタブレットも?)が操作できるうちは、齢を取っても何かしら仕事をすることは可能でしょうし、リアルに生活のためにも、いくばくかの収入は得ておいた方がよいでしょうし。

ただし、どうせ働くなら少しでも楽しく、社会に貢献できているという実感が得られる活動ができれば、とも思います。
視覚障害者となり、仕事をするうえでも製薬を受ける部分もいろいろあるけれど、そういった中でも自分自身のスキルアップとともに周囲の人々のサポートも受けながらできることを増やしていくことが、将来的にもアグレッシブで若々しい感覚を持った年寄りになっていく上で大切なことのような気がします。
今は現在勤めている会社での仕事をしっかりとこなしつつ、将来的には障害者になったからこそできる仕事、例えば障害者目線での様々な情報発信に携わる仕事などができたら、と考えています。

とにかく、齢をとっても無理のない範囲で社会とのつながりを持ち続けられるような仕事を、可能な限り長く続けたいものです。
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初めてのオンライン忘年会 [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんにちは、gonanaです。
今年、一気に定着した感のあるオンラインでの飲み会ですが、実は私、昨日初めてそのオンライン飲み会なるものを体験しました。
その飲み会は、私の所属する視覚障害者団体のオンライン忘年会です。
この団体では、毎年この時期に東京両国の某ホテルの宴会場を借りて忘年会を開催しており、私も昨年まで3年連続して参加していました。
(昨年の忘年会についての記事はこちら→https://gonana57.blog.ss-blog.jp/2019-12-08-1
ただ今年は、このご時世でリアルでの開催ができないということで、初めてZOOMを使ったオンライン忘年会ということになりました。

自宅に近いコンビニで購入したチキン南蛮弁当とファミチキ、それにグレープフルーツ味の酎ハイをスタンバイし、自宅の部屋で20時からオンライン忘年会に参加しました。
まずは団体の代表の挨拶があり、その後出席しているメンバーが一人ひとり自己紹介(お互い見えない・見えにくい人たちばかりなので、視覚障害者の集まりではこれが一番大事です)とともに、今年一年を振り返っての感想や来年に向けての抱負を発表しあいました。
今年一年の総括ではやはりコロナ禍ゆえのいろいろな困りごとや、働き方や生活の変化などについてのコメントが多く聞かれました。
そして来年こそはまたリアルでの交流会や忘年会ができるような状況になってほしいというコメントも多くありました。
一通り出席者全員の発表が終わったところで、出席者をミーティングのホストがランダムに4~5人ずつのグループに分けてそのグループ内でフリートークをするという時間が設けられました。(ZOOMにそのような機能があったとは昨日まで知りませんでした)
普段のこの団体のZOOM交流会ではあまり交流の機会のない人とでも、人数の少ないグループ内だと結構会話が弾み、なかなか楽しいひと時でした。ただ、自己紹介タイムが長引いたからなのか、わずか10分ほどでフリートークタイムが終わってしまったのは残念でしたが。
最後は再び出席者全員を一つのグループにまとめて一本締めを行い(一人だけの部屋でスマホに向かって一本締めをするのも変な気分でしたが)、22時にひとまず中路目となりました。

私にとっては初めてのオン来飲み会体験になりましたが、アルコールや食べ物を用意してZOOMミーティングに参加するという、普段のこの団体の交流会とは違うスタイルは、何だかちょっとしたわくわく感を感じる時間でもあり、今後リアルでの交流会などが普通に行えるようになっても、たまにはこうしたオンラインでの飲み会というのもありかも、などとも思ってしまいました。
まあ、本当の所はやっぱり一日でも早くリアルでの会食や飲み会が普通にできる世の中になってほしいものですが。
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せっかく知らせてくれるんだったら… [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんにちは、gonanaです。
1か月ちょっと前の記事で、窓を開けて走る電車の中でのアナウンスの聞き取りやすさや駅の列車接近メロディーについて、視覚障害者として感じることを書きましたが(その時の記事はhttps://gonana57.blog.ss-blog.jp/2020-08-11-1)、最近も列車内に流れるある音についての記事が出ていて、個人的に気になる話題だったので取り上げてみたいと思います。
その記事は、こちらのリンクからご覧ください。

首都圏の電車内 不意に鳴る「ピンポンパンポン」 でも放送は流れず 何の音? | 乗りものニュース
https://trafficnews.jp/post/100023

このチャイム、そういえば電車内で聞いたことがあるようなないような、かなりおぼろげな記憶はあります。いつ、どこの路線でのことだったのかは思い出せませんけど…
いずれにしても、そのような告知音が流れていたとしても、私自身は特に意識していなかったのは確かで、この音にはそういう意味があったことも今回初めて知りました。

それにしてもこのチャイムが、最新の列車運行情報の更新という、列車内の乗客にとっては最重要と言える情報の提供を告知する目的で設けられているのであれば、「このチャイムを聞いたらあとは車内のディスプレイを注目して」というだけで音声による案内がない(場合によっては車掌による肉声案内があることもあるかもしれませんが)のは、私のように車内の液晶ディスプレイ等を確認することができない人にとっては、かなり不親切な案内と言わざるを得ないと思います。
車内のディスプレイの確認が難しいのは、私のような視覚障害者ばかりでなく、乗車位置や車内の混雑状況などいろいろな条件により意外に多い気がします。
「もしそうなのであれば鉄道会社のアプリを確認すればよいではないか」という声もあるでしょうが、せっかく大切な情報を知らせるのであれば、可能な限り全員にとってアクセスしやすい方法で情報を伝えるべきであり、その中で音声での案内についても軽視しないで欲しいものです。
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駅や電車のアナウンスや音にまつわるあれこれ [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんばんは、gonanaです。
例の騒動の影響が大きくなってからというもの、私も乗り鉄などで出かけることもほぼまま日々が続いています。
そんな中で、当然駅や電車を利用する機会も激減し、先日ようやく1駅間の往復とはいえ4か月ぶりに電車に乗る機会がありました。
短い距離と時間であり、乗り鉄と言えるほどのものではないけれど、久しぶりに生の「鉄分補給」ができたのは正直なところ嬉しかったし、4か月のブランクがあってもこのような気分になるのは、やはり私は根っからの鉄道好きなんだな、と改めて感じました。
そんな、実際に鉄道に乗ることに関しては浦島太郎状態(?)ともいえる状況の私ですが、最近私の所属する視覚障害者団体や鉄道好き視覚障害者のサークルのメーリングリストに、駅や電車での音やアナウンスにまつわる投稿が寄せられていたので、込ん今回はその中から2つほど取り上げようと思います。

一つ目は、「窓を開けて走っているので社外の騒音や走行音が通常より大きくて駅名等のアナウンスが聞こえにくい」問題です。
最近の電車やバス、タクシーなどはたいてい換気のために窓を開けて走っているそうですが、そのために、電車の外の騒音の大きさや、今乗っている路線の線路や車両の状況などいろいろな要素にもよりますが、電車内の駅名などのアナウンスが聞き取りずらくなっている場合があるということです。
私が先日乗ったのはもうかれこれ40年も乗り慣れた路線であり、しかもすぐ隣の駅までの乗車だったので、特に車内アナウンスの聞き取りやすさを意識して乗ってはいなかったけれど、確かに外からの騒音が大きくなり、車内アナウンスの音量や聞き取りやすさが通常の窓を閉めた状態を前提にしたものであったなら、やはりアナウンスが騒音にかき消されて聞き取りにくくなる場面も起こってくるでしょう。
もちろん、目が見えていればたとえアナウンスが聞き取りずらくても、窓の外を見たりドア上などの情報案内装置などを確認すればよいわけですが、見えない・見えにくい人たちにとってはアナウンスが頼りなだけに、アナウンスがよく聞こえなかったばかりに降りるべき駅で乗り損ねたり乗り間違いを起こしたりすることが十分に考えられます。
冬になって寒風が吹き雪の降ることもある季節になった時どう対処するのかわかりませんが、電車やバス等が窓を開けて走るというのはこの状況では当分続きそうです。
それならば、自動放送にせよ肉声放送にせよ、マイクやスピーカーの音量を少し上げるなど、車内の騒音レベルがいつもより大きくても、聞き取りやすい車内アナウンスに向けた改善はしてほしいものです。

もう一つは、最近JR東日本のいくつかの路線や他の私鉄などで、駅の発車メロディーならぬ列車接近メロディーを導入する例が増えているという話題です。
この話題は視覚障害者団体のメーリングリストで取り上げられるまで知りませんでしたし、約半年ほど西武線のごくわずかな区間しか乗車していない(その区間の駅には今のところは導入されていない模様)なので、この列車接近メロディがどんな音なのかわからないのでこの話題に対する明確なコメントは今の私にはできません。
しかし、メーリングリストに寄せられていた意見を読んだところでは、メロディーを聞いて列車が間もなく発車するものと勘違いして線路の方へ歩いてしまい、ホームから線路に転落し進入してきた列車に引かれてしまう事故が起きる懸念や、警告音が過剰な危機感をあおり、恐ろしさで平常心を奪われるとか、メロディーに列車の走行音がかき消されて列車の侵入が分かりにくなってしまうなどといった意見がありました。
先ほども書いた通り私は実際にこの接近メロディーを聞いていないので、これらの意見がどの程度実状を表しているのかよくわかりませんが、こうした懸念や問題点がもし実際にあるのであれば導入時にはいろいろ改善点があるかもしれません。
できれば早く自分でこの問題についての自分なりの検証(というと大げさですが)ができるといいんですが、それはいつになるのやら…

以上の他にも、駅や電車内でのアナウンスや音にまつわることで改善してほしいことはまだいくつかありますが、これらについても機会を見て書きたいと思います。
見えない・見えにくい人たちが安全に安心して利用できるようにするための施策というと、ホームドアの設置や点字ブロックの配置の問題、駅構内やホームなどでの声掛けや誘導などの話題が取り上げられがちですが、アナウンスや音にまつわること、案内表示などについての問題はそれらに比べるとまだあまり注目されていない気もします。
それらについてもバリアフリー施策の一環として改善を望みたいですし、私のような視覚障碍者自身も、鉄道会社や国などにもっと改善の声を上げていく必要があるのではないでしょうか。
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「クロックポジション」って? [視覚障碍者としてのあれこれ]

こんにちは、gonanaです。
先日、たまたまあちこちの局をザッピングしながらテレビを見ていたら、「はじめてのおつかい」をやってました。
別にこの番組のファンというわけではないけれど、何となくそのまましばらくこれにチャンネルを合わせていました。
その時の内容は四つ子がみんなでおつかいに出るシーンだったんですが、4人を呼び分ける時に「6時の○○ちゃん」とか「9時の●●ちゃん」などと表現していたのです。
どうやらこれは、この4つ子がまだお母さんのお腹にいた時に、病院での検診の際に撮影したエコーの画像に映っていた4人それぞれの、画像上での位置を時計の針になぞらえて表現したもののようでした。
私はこの表現の仕方に、「へぇ~、こういう時にもクロックポジションって使うんだぁ」と新鮮な驚きを感じました。

この「クロックポジション」というのは、自分や話相手の目の前にある物の位置を、アナログ式時計の短針になぞらえて表現するもので、例えば自分や相手から見て正面手前側にあるものは「6時の方向」と表現したり、右斜め前方向にあるものは「1時(2時)の方向」(斜め方向の場合は「○時」の表現のしかたはやや感覚的なものもありますが)などと表現します。
主に私のような目の見えない・見えにくい人に物の位置や進む方向を伝えたりするときに使われますが、先ほどの例のようにそれ以外の場面でも使われることがあるのかもしれません。
私自身は、まだ目が見えていた頃はクロックポジションなるものの存在自体ほぼ知りませんでしたが、見えなくなってから今後の生活や仕事に向けた自立訓練を受けた時に、そのかなり初期の段階で教わったのがこのクロックポジションでした。
確かにこのような表現方法を使って物の位置などを伝えてもらえると、どこに何があるのか、どの方向に向かって歩けばよいかなどがイメージしやすく、それによって見えなく(見えずらく)なってもスムーズにできることが多くなるのを実感したものです。

そんな、クロックポジションに関する記事が、1か月ほど前のネットニュースに出ていました。
詳しくは下記のリンクからどうぞ。

4カ月ぶりにサイゼリヤに行ったら「ピザは12時に」...全盲の女性への“神対応”に称賛の声 その理由とは(まいどなニュース)
https://maidonanews.jp/article/13503052

私自身は、サイゼリヤには2~3回しか行ったことがなく、しかもそれはクロックポジション自体知らなかった見えていた頃なので、サイゼリヤでこのような取り組みがされていたことも知りませんでした。
でも、確かに記事の中にもあるような方法でテーブルの上の料理や飲み物の位置を知らせてもらえると、食べたい(飲みたい)ものがどこにあるのか理解しやすいし、こぼすと大変なことになる汁物やうっかり触れるとやけどするような熱いものなどにも注意を払いやすくなってかなり便利だと感じました。

クロックポジションはまだまだ世間一般の知名度は低いようですが、目の見えない(見えずらい)人に対するサポートの方法の一つとして、もっと多くの人が知っていてもらえるとありがたいと思いますし、使い方によってはその他の場面でも便利に使えるということがあるのかもしれません。
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